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簿記1級 168回本試験:既に改定償却率を超えた減価償却について

168回過去問:既に改定償却率を超えた減価償却について

2024/11/17 の簿記1級の本試験では、恐らく初めてのパターン、既に改定償却率を超えた減価償却について問われた

 

改定償却率の基本

本問での改定率は 0.334 であり、残り3年が改定償却率と判定できます。そのため、前期末時点で通常の償却率による減価償却が終了し、その時点の簿価に対して改定償却率で3年間償却することになります。

計算プロセス

1. 前期末時点での計算

最初の5年間の計算では以下の手順を踏みます:

  • 前期末時点の計算: 0.75 × 40,000
  • シャープ電卓の定数計算機能を使用し、「=」を4回押すことで途中端数を切り捨てた結果は 9,492 となります。

2. 改定償却率の適用

前期末時点の簿価 9,492 に対して改定償却率 0.334 を適用すると、年間減価償却費は 3,170 となります。この金額を基にした有形固定資産の内訳は以下の通りです。

3. 販売費および一般管理費の内訳

減価償却費やその他の項目が、販売費および一般管理費の内訳にどのように影響しているかについても重要なポイントです。以下の表は、その内訳をまとめたものです。


図3:販売費および一般管理費の内訳表

4. 当期首の計算

当期首時点の帳簿価額(前T/B)は以下のように計算できます:

  • 9,492 - 3,170 = 6,322
  • また、これは前T/Bの値(40,000 - 備品減価償却累計額 33,678)とも一致し、検算が可能です。

5. 今年の減価償却費と備品価額

  • 今年の減価償却費: 3,170
  • 今年の備品価額: 6,322 - 3,170 = 3,152
  • 別で求めている建物分 720 + 3,170 = 3,890

まとめ

本問では、改定償却率適用後の計算プロセスを電卓を活用しながら正確に行うことが求められます。特に、簿価計算や減価償却費の算出において端数の扱いが重要です。さらに、前T/Bの一致を確認することで、計算ミスを防ぐことができます。また、販売費および一般管理費との関連性も見逃せない要素です。

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